溶接ロボットでのロボットマウントCAT3 PROの使用
高効率サイクルタイムかつ大量生産の製造現場は日常的なものであり、溶接ロボットとの衝突は少なからず発生します。ロボット溶接によるTIG及びMIG/MAGプロセスでの、溶接トーチとワークピースもしくは溶接トーチとシステム自体との衝突は、トーチの消耗部品を変形させるだけではなく、ワークピースを損傷させたりロボットトーチ自体を破壊させることに繋がります。修理及び溶接トーチ交換の度に時間を要し、その費用が必要となる為、そのダウンタイムは高コストなります。衝突による修理及び溶接トーチ交換の頻度が多くなるほど、製造企業としての利益は縮小することになります。ロボットトーチマウントの自動スイッチ・オフ保護機能は、この問題を解決します。しかし、このロボットトーチマウントは、頑丈かつ信頼性が高くなければいけません。ABICOR BINZELのCAT3 PROは理想的なソリューションになります。
CAT3 PROロボットトーチマウントは、CAT3 PRO CR(円柱状型リリースフランジ)とCAT3 PRO TR(円錐型リリースフランジ)のラインナップが有り、衝突発生の際により良く溶接トーチとその機器を保護できる製品がすでにリリースされています。CAT3 PROは、衝突発生の際に素早くロボットがスイッチをオフにすることを可能にし、損傷を防ぎます。優れた再現精度によって、再ティーチングを必要とせずに溶接ロボットはすぐに再稼働が可能となります。ABICOR BINZELのCAT3 PROはケーブル外装型の標準的な溶接ロボットのために設計されています。
とりわけ:ABICOR BINZELのCAT3 PRO CRとCAT3 PRO TRは、従来のトーチマウントと単純に交換する場合は溶接ロボットの再プログラミングが不要となります:
- CAT2
- CAT2-HL
- CAT3
CAT3 PROの特徴
日々の厳しい工業環境で、溶接ユニット及び全ての溶接機器に対する要求は非常に高くなっています。ダウンタイムを可能な限り短縮するために、非常に厳しい注意が品質と安全性に向けられます。スイッチ・オフ保護機能を内蔵したトーチマウントCAT3 PRO CRとCAT3 PRO TRは、前モデルのCAT3,CAT2,CAT2-HLと比較して、より安定して頑丈になっています。溶接トーチの再現精度(TCP)は、さらに改善され、ダウンタイムを最小限の時間に短縮します。
最大メリット:以前にCAT2,CAT2-HL,CAT3をご使用頂いているお客様は、容易にCAT3 PRO CR(円柱型リリースフランジ)とCAT3 PRO TR(円錐型リリースフランジ)に交換が可能です。それは、CAT3 PRO CRはCAT2と同じブラケットマウントを使用しており、CAT3 PRO TRはCAT3,CAT2-HLと同じブラケットマウントを使用している為です。
Robot Mount CAT3 PRO CR
Robot Mount CAT3 PRO TR
寸法: | 外径 Φ77mm, 高さ106mm |
重量: | 960g(ホルダーとフランジを除く) |
リリースフォース: |
(図1参照) 偏差 CAT3 PRO CR/ CAT3 PRO TR |
スイッチポイント: |
|
最大偏差: |
|
再現精度: | (図2参照) X-,Y-,Z方向: ± 0.04 mm(ロボットフランジから400mm) |
防塵・防水規格: | IP 21 |
耐荷重 安全器: |
最大30V DC/100mA |
環境 温度: |
|
相対湿度: |
|
図1:
ロボットマウントCAT3 PRO CRとCAT3 PRO TRのリリースフォース
以下の図は、フランジ面までの距離に応じた機能として、異なるスプリングタイプでの静的リリースフォースを示しています。(図2)
図2:
X-Y軸の最大偏差
X-,Y-,Z方向: ± 0.04 mm(ロボットフランジから400mm)